2022年1月15日未明、トンガ王国を津波が襲ったとのニュースを目にしました。
津波?地震でも起きたのだろうか?後に海底火山の噴火が原因だと分かりました。
私自身の実体験で津波被害は有りませんが、日本は2011年3月11日の東日本大震災で津波により大きな被害を受けていただけに大丈夫だろうか?と気に掛けていました。
津波はトンガ王国の人たちに大きな被害をもたらしました。海底ケーブル破断による通信網の遮断、家屋の損壊、火山噴火の降灰による水の汚染、飲水の不足などなど・・
早々と日本政府や各種団体が支援に乗り出していました。東日本大震災の時に受けた義捐金などの恩を忘れてはいませんでした。
“困った時はお互い様”何か我々のレベルで支援できることは無いか?
と思案していたところ、2022年2月4日付で在日トンガ大使館の公式HPに具体的な支援物資のリクエストが掲載されている事を仲間が見つけてくれました。
その中の一つに
“緊急 健康/衛生関連品 飲料水(浄化錠剤、浄水器含む)”
これだ!現在、NPO法人ZESDAのチームメンバーとコラボして開発を進めているモバイル浄水剤(商品名:アクアリピュア)約2年の歳月をかけて内包量や価格、名前などを公募しながら進めており、今まさに商品化されようとしているアクアリピュアならトンガの人たちのお役に立てると思いました。
支援するには被災している人がどの程度いるのかを知る必要が有りました。
どれくらいの浄水剤を送るべきか?明確な答えが見つけられず、日本赤十字や国際NGOアドラの情報を参考に算出させて頂きました。
被災世帯は317世帯(約1500人強)で、その避難されている方々が2週間生活するのに必要な生活用水と飲料水の量として算出しました。
避難生活に必要な水の量(日本国内)として知らされているのが、災害発生から3日程度は飲料水として一人当たり3ℓ、その後は生活用水を含め10ℓ~20ℓを10日程度と言われています。そこで、一人当たり10ℓを目安に14日間の飲料水及び生活用水として計算しました。
仮の寄贈数量 : 1500人×10ℓ×14日間=210,000ℓ(=210トン分)
一日も早くトンガの人たちに支援物資を届けたい!と思っても、今は未完成の状態。一日も早く完成させてトンガの方々に贈らせて頂こうと思いました。
支援物資が全国各地から横浜港に集められトンガに向けて出港するのは最低でも出港の1週間~10日前までには横浜港に着けなければ間に合わない。3月の船は諦めて4月の船をターゲットにまずは支援物資の申請をすると同時にアクアリピュアの完成を急ぎました。申請は無事に受理されて横浜港に3月28日着で搬入して欲しいとの要望を頂きました!あとは商品を完成させるだけ。出荷日を決めてからはひたすら小箱を組み立てては内包物を並べ、その上に説明書を置いて蓋を閉め、次の工程は一つ一つをシュリンクパックでパッキング、最後にヒートガンでシュリンクパックを収縮させてビニル包装が出来て完成です。タイムリミットが迫る中、多くの人の手を借りて何とか間に合いました。全て完成したのは出荷の2日前の事でした。
アクアリピュア(浄水剤)を使って得られる水の量218トン分、以下の内訳で寄贈させて頂きました。
送付量:2ℓ用アクアリピュア19,000袋、得られる水の量38トン
18ℓ用アクアリピュア10,000袋、得られる水の量 180トン
その他、伸縮式シリコンロート6,000個とろ過用脱脂綿14,000回分
約1か月でトンガ王国に入港すると聞いております。
無事に浄水剤がトンガ王国の方々の手に届き、不自由な避難生活が少しでも緩和されて皆様のお役に立てる事を心から願うとともに、一日も早い復興をお祈りしています。